手の移動は、制御において非常に大きなウェイトを占める要素である。
気をつけたいポイント
人気を博しているベテランのスピナーの中には、FS中に手や腕を動かす人もかなりいる。これはただ単に、手や腕を動かして演技することが悪いとは限らない、と言うことを意味している。
ただし、その演技を参考にしたがために、結果として制御をおろそかにしていると思われてしまう、といったスピナーは少なくない(私もそう)。この罠にはまってしまうのはなぜなのか。それは、”動いてしまう”と”動かす”を明確に区別しづらいためだ。
制御力が足りない状態でベテランスピナーのような演技をしようとすると、演技全体が”動いてしまう”というマイナス要素と”動かす”というプラス要素が混ざった動きになる。しかしその混ざった動きから逆算し、”動いてしまう”と”動かす”の配分を見極めることは難しい。自分の中で「この腕の動きのほとんどは意図的に”動かし”ているものだ」と認識してしまい、一緒に含まれるマイナス要素は自覚しづらいのである。