最終更新日:23/1/6

<aside> <img src="/icons/list_lightgray.svg" alt="/icons/list_lightgray.svg" width="40px" /> 目次

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概要

FSの要素「制御」について、指の状態や動きという観点から考えていく。指遣いで悩んでいるスピナーの手助けになれば幸いである。

基本の動作

指について可能な動作は主に2種類あり、どちらも角度に関するものとなる。また、掌側背側方向については、関節が3つありそれぞれが独立して動けることも把握しておこう。

干渉による動作の限定

指はペンを回すことが前提条件となるため、どの瞬間においてもペンが干渉し動作が限定されてしまう指が必ず存在する。また、隣り合う指(特に小指と薬指)はお互いに連動して動いてしまうため、やはり動作が限定されてしまう。

もちろんこれがペン回しの美しさの一つであることは間違い無いのだが、あまりにバタバタと指を動かすのはやはり鑑賞者にとってはマイナスにつながりかねない。そのため、制御の基本と練習でも触れたような練習方法によって無駄な動きを極力減らすことで、ペン回しが持つ綺麗な指の動きがよりはっきりと伝わるだろう。

また練習により無駄を省く以外にも、干渉を受けていない指や手に関して、干渉を受けている指の見栄えをサポートするような動きをとることで悪目立ちを防ぐという方法もある。

緊張と弛緩

指の曲がり方には緊張と弛緩という情報がついてくる。分かりやすい例を挙げると、ぐっと反った状態の指は緊張を、ふんわりと曲げた状態の指は弛緩を表現している。他にもさまざまな指の形が存在するが、それぞれの緊張度合いを理解することで制御への理解が深まる。

鑑賞者側からすると、指の力みはその動きに不慣れな印象を受ける(実際に演者本人が不慣れかどうかにかかわらず)可能性があるため、緊張を示す指の形は注意して扱うと良いだろう。

また弛緩を示す形なら、何も意識しなくていいわけではなく、後述のシルエットという観点から隣の指の角度を意識することで、さらに良い印象を与えるだろう。